バランススコアカード研修

相原信夫税理士事務所では財務的なアドバイスの他に、セミナーや出前研修も行っています。例えば最近話題となっている「バランススコアカード」の研修会も行っています。経営者をはじめ、管理職や従業員まで参加してバランススコアカードを作成することにより、経営者の想いや戦略を全社に伝えることができ、意思統一がなされ、会社の方向付けを行うことに優れた研修会です。(下図はバランススコアカードの戦略マップの一例です。)

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バランススコアカードとは?

相原信夫税理士事務所では月次決算を行い、毎月の財務数値をもとに助言を行っております。しかし、財務データだけで経営を判断することには限界もあります。経営者は非財務データである市場の動向や、従業員の能力、設備の稼働状況なども考慮して、自社の経営の判断を行っています。
これらの財務データと非財務データの関連づけができれば、相原信夫税理士事務所としても、もっと関与先企業様のお役に立つことができます。 そこで、新しく、バランススコアカード経営というものを関与先企業様に導入してみました。 そこでは、次のような4つの視点から戦略目標と、その具体的な指標と目標値を掲げることで、財務データと非財務データを関連づけします。経営者のビジョンを明確にし、現場への落とし込みまで行うことのできるバランススコアカードは、経営を行うための最適な道具の一つといえるでしょう。

1.財務の視点

従業員や株主から何を期待されているか

2.顧客の視点

お客様から何を期待されているか

3.業務プロセスの視点

他社より秀でた業務プロセスをどのように備えるか

4.人材と変革の視点

社員の能力の開発や育成のために何をするか

バランススコアカード研修の流れ

バランススコアカードの作成にあたって、参加者全員に事前に「SWOT分析シート」の記入をして来て頂きます。SWOTとは、次の4つの頭文字を意味しています。

[内部環境]

①自社の強みtrength
②自社の弱みeakness

[外部環境]

③チャンス・機会
pportunity
④脅威
hreat


この4つの項目について、自社の状況を思うままに自由に分析し、記入して頂きます。 例えば、自社製品の強みは何か、クレームがあったこと、業界の流れ、ニーズの変化などを挙げていきます。

研修はまず、SWOT分析シートに記入した事項を付箋紙へ転記して頂くことから始まります。そして、全員分の付箋紙をテーブルに広げて、意見を出し合いながら、共通点を絞っていきます。

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こうして、自社における「強み」「弱み」「チャンス・機会」「脅威」について、それぞれ皆の共通意見4つくらいに絞って、その付箋紙を模造紙へ貼り付けます。これで自社の置かれている状況が、内部からも外部からも一目瞭然となります。

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次にその共通意見を基に、自社の進むべき方向、戦略を考えます。この際に、経営者だけでなく、従業員も交えて話し合うことで、経営者の想いやビジョンと従業員の意見が融合し、全社としての統一されたビジョンの共有が可能になります。
立案された戦略を今度は前述の4つの視点に振り分け、それぞれを関係付けます。これが上図の「戦略マップ」です。日常業務の過程において何をすれば、顧客の満足が得られ、自社の目標が達成されるかを、図で確認することができます。

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最後に、各戦略における具体的な指標と目標値を決定して、「スコアカード」に記入します。これにより、3ヶ月後、半年後、1年後に、その目標値を本当に達成できたかどうかを確認することができます。理念・ビジョンが絵に描いた餅にならぬように、今現在、一人一人が何をなすべきかが明確になり、全社一丸となって目標達成への道をたどることができるのです。

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バランススコアカードを導入すると・・・

バランススコアカードがもたらす一般的なメリットとしては、次のようなものが挙げられています。

1.PDCAを確実にする。
2.4つの視点で企業経営の成果とプロセスをモニターする、ナビゲーターの役割を果たす。
3.ビジョンと戦略を各種の経営管理プロジェクトと従業員の日々の業務に落とし込む、コミュニケーション機能を持っている。
4.企業経営を戦略志向のマネジメントないしナビゲーション経営にする。


(出典:吉川武男著『バランス・スコアカード構築』生産性出版)