新証券税制について

 いよいよ平成21年から新証券税制が適用され、上場株式等の譲渡益及び配当金について現行の10%による軽減税率が廃止され、20%の税率が適用されることになります。
 ただし、平成21年から平成22年の2年間については経過措置により特例が適用されることになります。
 今回はその概要及び確定申告についての注意点についてまとめました。 

○上場株式等の譲渡益及び配当金について

T.上場株式等の譲渡益
<期間>平成21年〜22年
  (口座)一般口座・源泉徴収なしの特定口座など
    ○源泉徴収税率:なし
    ○確定申告の要否:要申告
    ○申告をした場合の税率:500万円以下の金額…10%・500万円超の金額…20%
  (口座)源泉徴収ありの特定口座
    ○源泉徴収税率:10%
    ○確定申告の要否
     ☆特定口座・一般口座等のすべての年間譲渡損益金額年間500万円以下の場合:申告不要
     ☆特定口座・一般口座等のすべての年間譲渡損益金額年間500万円超の場合:要申告
    ○申告をした場合の税率:500万円以下の金額…10%・500万円超の金額…20%

<期間>平成23年以後
  (口座)一般口座・源泉徴収なしの特定口座など
    ○源泉徴収税率:なし
    ○確定申告の要否:要申告
    ○申告をした場合の税率:20%
  (口座)源泉徴収ありの特定口座
    ○源泉徴収税率:20%
    ○確定申告の要否:申告不要
    ○申告をした場合の税率:20%


U.上場株式等の配当金(大口株主以外の個人株主が支払いを受ける配当金に限る)
<期間>平成21年〜22年
    ○源泉徴収税率:10%
    ○確定申告の要否
     ☆配当金の年間合計金額年間100万円以下の場合:申告不要
    ☆配当金の年間合計金額年間100万円超の場合:要申告
    ○申告をした場合の税率
     ☆申告分離課税:100万円以下の金額…10%・100万円超の金額…20%
     ☆総合課税:所得税:5%〜40%(他の所得と合算して累進税率適用)、住民税:10%

<期間>平成23年以後
    ○源泉徴収税率:20%
    ○確定申告の要否:申告不要
   ○申告をした場合の税率
     ☆申告分離課税:20%
     ☆総合課税:所得税:5%〜40%(他の所得と合算して累進税率適用)、住民税:10%

○譲渡益の「年間500万円超の場合」の判定について

 平成21年から平成22年の2年間については、「源泉徴収ありの特定口座」について一律10%の源泉徴収税率が適用されるため特定口座・一般口座すべての年間譲渡損益通算金額が500万円を超える場合には、本来は確定申告不要の「源泉徴収ありの特定口座」による譲渡分を含めて確定申告が必要となります。

○確定申告の要否について

 要申告の場合はもちろん翌年に申告をする必要はありますが、申告不要の場合においても申告をした方が有利となる場合には納税者の選択により確定申告を行うことはできます。
 ただし、給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下であれば本来は確定申告を要しないが、選択により確定申告を行う場合にはこの20万円以下の所得も含めて確定申告を行う必要があります。
 

○確定申告をすることによる注意点

 確定申告をすることにより以下の様々な点に影響が出てきます。申告不要の場合において、選択により確定申告をする場合には影響を受ける点を考慮して申告をするかどうかをトータルに判断する必要があります。
(1) 所得税及び住民税における扶養控除、配偶者(特別)控除等の判定
(2) 社会保険料(国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険)を算定するうえでの所得金額への加算         
(3) 所得金額を基準とする各種補助金等
 

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