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平成29年9月5日(火) 上川方面視察研修会

 平成29年9月5日(火)に札幌商工会議所金融・サービス部会主催の上川方面視察研修会に行ってきました。㈱カンディハウス、上川町役場、上川大雪酒造㈱を訪問し、それぞれのお取り組みを視察させていただきました。

 ㈱カンディハウスでは、まず代表取締役会長渡辺直行様のご説明をいただきました。来年で創業50年を迎え、取扱製品はテーブル、椅子、ソファ、タンス等で、売上のうち道内市場は約20%、海外市場は7~8%というお話しでしたので外は本州市場ということでしょうか。これまでのコンクールの実績等から旭川家具は日本一の技術を持つとご紹介され、当社は日本全国に13のショップがあり、また海外にもアメリカ、ドイツに拠点を持ち、外に韓国、中国、香港、シンガポール、オーストラリア等にショップがあるとのことでした。お話しから果敢に挑戦している意欲が感じられました。その後社員の方の案内で工場の一つをご説明を受けながら見学させていただきました。材料の木材は輸入材がほとんどで、道産材は少しずつ増え今後全体の20%位までになる予定とのことでした。工場は行程毎に作業し一つ終わると次の行程に移る流れ作業方式で行われ、老若男女の方々が作業に従事されていました。まず、一つの材料(板材等)を薄い板に切り分け、これを接着剤で貼り合わせる。そうすると曲げやすくまた強度も増すということでした。仕上がったものを見ると貼り合わせたものとは思えない仕上がりのものです。ある程度組み立てた仕掛品の状態で積み上げて在庫しておき、最終組立、仕上げは注文後に行うとのことでした。その後広いショップに行き様々な製品を見させていただきました。材質、デザイン、仕上がりはどの製品を見てもすばらしく、正に高級なもので、必見の価値はあると思いました。

 次に上川町役場を訪れ、まず佐藤芳治町長のお話しを伺いました。北海道の他の市町村と同様に町運営は苦しいが各市町村がそれぞれの良さを発揮し北海道の発展に寄与すべきであり、当町は「だいこん」(全国的に有名)をはじめとした農業、層雲峡をはじめとした観光が柱だが、これからは農業と観光が助け合い、ガラス、酒造等も結びつけ、また人と人との結びつきを大事にしていき、町に人を呼び込んで活性化させたいとのお話しでした。そのために大雪山大学と題して様々なイベントを開催されています。その後に上川大雪酒造㈱の社長であり観光庭園「大雪森のガーデン」の経営者でもある塚原敏夫氏からお話しを伺いました。6年前に同ガーデンにレストランのオーナーシェフ三国清三氏の協力のもとレストラン「フラテッロ・ディ・ミクニ」(上川町役場を訪れる前に昼食に寄りました。ミシュランガイド北海道2017特別版にて一つ星を獲得したという大変おいしい料理、前景に広がる愛別岳などの眺めを堪能させていただきました。)をオープンしたこと、2年前に三重県内の休止をしていた酒造会社を上川町に移して酒造会社を始めるという縁に巡り会い、ノウハウ、人脈、資金、免許もない状態であったが、免許の移転、資金調達等に1年余り奔走したこと、挑戦の中できっかけをつかむことができたこと、これから両事業を発展させたいこと等厚い思いをお話しいただきました。

 その後、上記の上川大雪酒造を訪れ、工場内を社長と社員から丁寧な説明を受けながら見学でき貴重な経験をさせていただきました。帰り際に初醸造酒をご寄贈いただき、帰ってからさっそくいただき、その旨さに大変感動いたしました。

 ㈱カンディハウス、上川町、上川大雪酒造㈱の今後のご発展を心より御祈念申し上げます。

 改めまして各視察先の方々、商工会議所の企画いただいた方々、スタッフの皆様、バス運転手氏、関係者等の皆様に御礼を申し上げます。

平成28年9月21日(水) 苫小牧方面視察研修会

 平成28年9月21日(水)に札幌商工会議所金融・サービス部会主催の苫小牧方面視察研修会に行ってきました。(株)Jファーム、トヨタ自動車北海道(株)、苫小牧市役所(苫小牧商工会議所会議室)を訪問し、それぞれのお取り組みを視察させていただきました。

 (株)Jファーム(アド・ワン・ファームとJFEエンジニアリングが約半々ずつ出資して設立)では、担当者の説明を受けながら植物工場を見学しました。樹脂フイルム張の温室で養液栽培、水耕栽培によってベビーリーフ(発芽後30日ほどで収穫した野菜などの若い葉っぱ)、トマト、南国フル-ツ(これは試験栽培中)を栽培しております。植物は光合成を行うことで成長しますが、光合成に欠かせない光、CO2、温度、養分をコントロールルームのコンピューターで管理しながら最適化しています(これをスマートアグリシステムというそうです)。天然ガスを使用したガスエンジン、木質チップを使用したバイオマスボイラ、及び工場内に井戸を掘ってわき出す温泉を利用したヒートポンプで電気、熱、CO2を温室等に供給し、通年で栽培し出荷しております。このような今までにないシステムを構築し、稼働して2年、やっと軌道に乗ったところとのことであります。トマトは10ヶ月位で4,5メートルまで伸び、その間収穫ができ、一年で植え替えるとのことです。私の家庭菜園のトマトはせいぜい2,3ヶ月の収穫期間ですが、こうも違うものかと驚きました。育て方が違うのですね。

 次のトヨタ自動車北海道(株)(1991年に設立したトヨタ自動車(株)100%出資企業)では、担当者の説明を受けながら工場内のうちCVT(無断変速機)の機械加工、組付けラインの一部を見させていただいた後、衝突防止のための自動停止等の新システムの説明、カーレース参入の意義の説明、自動一輪車の走行実演、開発したロボットによるトランペット生演奏を見学させていただきました。工場内はゴミ一つ落ちておらず、機械や部品箱等が配置を含め整理整頓されており、トヨタ生産方式である自働化(異常が起こった場合、機械が自分で異常を感じて停止すること。これにより後の行程には良い品だけ送られる。異常があれば各場所にある「あんどん」で知らせる。)、ジャスト・イン・タイム(必要なものを、必要なときに、必要なだけ、つくる意味。部品工場はつくり過ぎのムダ、組立工場は使わない部品を置くスペースのムダがなくなる。この道具の一つとして「かんばん」を使用。)の簡単な説明を受けた。工場内は精密機械を作るような雰囲気や様々な改善、創意工夫の集積が感じられた。製品は、国内はもとより世界に出荷されており、工場内にあった心と製品を世界に届けようという趣旨の標語の意味を肌で感じた視察であった。

 次の苫小牧市役所まちづくり推進室の武田主幹からは、将来の人口減少・超高齢化社会に対応した持続可能なまちづくりの実現に向けて、苫小牧市の中心街(「まちなか」)の再生を核としたまちなか再生プロジェクトをご説明いただきました。まちなかの定住人口や交流人口の増加のための施策の実施状況、民間団体(任意団体)から行政に対し政策、事業の提言をもらっているなどの民間との連携状況をご説明いただきました。少しずつ実を結びつつあるようで、今後が期待できそうです。

 いずれも非常に勉強になった視察でありました。改めまして各視察先様、商工会議所等関係者の皆様に御礼を申し上げます。


平成27年9月28日(月) 砂川・美唄方面視察研修会

平成27年9月28日(月)に札幌商工会議所金融・サービス部会企画の砂川・美唄方面視察研修会に行ってきました。砂川スイートロード協議会事務局、ソメスサドル㈱砂川工場、㈱神内ファーム21,日本理化学工業㈱を訪問し、それぞれのお取り組みをご説明いただきました。砂川スイートロード協議会では、こだわり、技術、清潔、接客を目標に掲げ、活動を企画し、発信していること、前向きな姿勢とチームワークで会員が元気なことを大事にしていると砂川市経済部長田伏清巳様からお話しいただきました。ソメスサドル㈱砂川工場では、会社設立の経緯、50年の歩みの中で外部環境に果敢に適応して主力製品をこれまでの馬具のほか革製鞄等の革製品を加えたこと、社員一人一人を大事にすること、技術を守り育てていくことを大事にしていることを染谷 昇社長様からお話しいただき、高い評価を得ている製品とその製造過程の一端を見学させていただきました。㈱神内ファーム21では、北海道で農業をする魅力、北海道の農業を発展させる目標、そのために克冬、制夏に取り組んでいることを古河和幸専務様からお話しいただき、工場と言っていい頑丈なフイルムハウスでの栽培の一端を見学させていただきました。日本理化学工業㈱では、チョーク等の製造、障害者の雇用を経営の柱にし、社員のほとんどが障害者であるなか6S、日常からの訓練、幸せを大事に取り組んでいることを佐藤健人サブマネージャー様からお話しいただき、工場の製造現場、社員の取り組み状況の一端を見学させていただきました。いずれも非常に刺激の多い視察でありました。改めまして各視察先様、関係者の皆様に御礼申し上げます。