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交際費課税の改正ポイント

 平成18年度税制改正に盛り込まれた法人税の交際費課税の改正。これについて国税庁から指針が発表されました。
 改正の内容は『一人当たり5,000円以下の飲食費は全額損金になる!』というものです。以下にポイントをQ&A方式でわかりやすくまとめました。

交際費の概要

 現在法人が使った交際費は、その一部が損金に算入されない(税金がかかる)取り扱いとなっています。例えば、
売上2,000万円、仕入と経費で2,000万円の資本金300万円の有限会社なら利益はゼロで法人税もゼロとなるはずが・・・上記の経費のうち300万円が交際費だと、その1割30万円が利益に加算されます。結果として法人所得が30万円となり、法人税6万円少々が課税されます。
 このように一部が損金にならない交際費など少ないほうがよいのですが、仕事上の付き合いもあり削ることも難しいものです。今回の税制改正で、少額(1人当たり5,000円以下)の飲食費はこの『交際費』に含めなくてもよいことになりました。つまり全額損金に算入できることとなります。

Q1.いつからか?

A1.平成18年4月1日から開始する新たな事業年度から。最短で今年の3月に決算を迎えた法人から順次適用ということになります。

Q2.要件は?

A2.飲食した年月日、店名等を控えた書類の保存が必要ですが、実務的には受け取った領収書の裏に「飲食参加者の名前や名称およびその関係」「参加人数」を記入すれば足ります。

Q3.差し入れの弁当代は含まれるか?

A3.取引先の業務や行事に関連して差し入れを行った『弁当代』は、一人当たり5,000円以下なら全額損金算入。飲食物の詰め合わせを贈る行為は通常の交際費。飲食の帰りに持たせる『おみやげ代』は、一人当たり5,000円以下なら全額損金算入。

Q4.送迎費用やサービス料等は?

A4.テーブルチャージやサービス料は直接店に払うものだから一人当たり5,000円以下なら全額損金算入。送迎のタクシー代等は通常の交際費。

Q5.取引先が1人しかいなくて、残りはほとんど社内の人間である場合は?

A5.社内の人間が相当数参加する理由があれば全額損金算入。自社の慰安会などに形式的に得意先の従業員を参加させたような場合はもちろん通常の交際費。

Q6.相手は親会社の役員等でもよいか?

A6.親会社とはいえ社外である以上、一人当たり5,000円以下なら全額損金算入。同業者団体のパーティーなどでの懇親会費も1人当たり5,000円以下なら全額損金算入。

Q7.ゴルフや旅行にともなう飲食は?

A7.ゴルフ場のクラブハウスなどで飲食したとしても、接待ゴルフという一連の行為の一つであるから全体が通常の交際費となる。

Q8.1人当たり5,000円以下の判定はどのように行うのか?

A8.実際に誰がどれだけ飲食したかにかかわらず、単純に人数で頭割りすればよい。

Q9.5,000円を超過した部分は?

A9.5,000円を超過した場合は、超過した部分のみが通常の交際費となるのではなく、全体が通常の交際費となってしまうので注意が必要。

Q10.一次会と二次会がある場合は?

A10.一次会、二次会それぞれに5,000円以下の判定をしてよい。ただし、同一の飲食店内で一次会、二次会を行った場合は全体で判定する。

Q11.5,000円以下の金額に『消費税』は含めるのか?

A11.会社が税込経理方式を採用していれば含めるし、税抜経理方式を採用していれば当然除かれる。

Q12.会議費で5,000円を超過した場合は?

A12.税務上、『交際費』と『会議費』は全く別の取り扱いをする。今回の5,000円以下の判定は『交際費』のみに関するものであるから、『会議費』で5,000円を超えたとしてもなんらの処理も必要ない。ただし、そもそも『会議費』ではあまり高額な支出が無い、と考えられている。

Q13.得意先等の氏名・名称やその関係等を記載する、とあるがどのように記載するのか?また、当社側の氏名等も記載するのか?

A13.「○○会社□□部山田太郎 卸売先」などと記載する。当社側の氏名等については必要ない。

Q14.記載事項として注意すべき点は?

A14.相手側の氏名・名称が一部不明な場合や多人数の場合などは「○○会社□□部山田太郎部長他10名 卸売先」といった記載でもかまわない。書類の様式も決められていないので、領収書の裏でもよい。ただし、飲食代金を分割したり、人数や相手先を偽った場合には重加算税の対象になることは言うまでもない。