| 1. | (謡曲を習い出してから30年。) |
| | そのわりには・・・。趣味だからと負け惜しみです。 でも今まで何度か能には出ているんですヨ。 一番の恐怖は〜、台本が頭に浮かんで来なかったら、どうしよう〜。
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| 2. | (モノゴトの理解には) |
| | いろいろの曲を習う(普段はそのようにしています)のも良いが、一つに打ち込むことの方が、能に限らず、本質を理解できると思います。
それで11月3日(文化の日)は、石川県立能楽堂で能「俊ェ」をします。
能には ①現在能と ②夢幻能 のストーリィがあります。 ①現在能は普通のドラマです。 ②夢幻能は現在の所に、昔の人で今は幽霊が現れるドラマです。現在の仮の姿で舞台に登場して、途中で昔の姿に変わるので、一度楽屋へ戻ります。これを中入(なかいり)と言います。「俊ェ」は現在能で、一度舞台に現れるや、最後まで舞台の上です。セリフがプッツンしたらどうしよう〜答えはケイコ有るのみなんですが。
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| 3. | 「俊ェ」は男の悲哀を表すドラマです。 |
| | 平家物語に登場する実話です。古典芸能ではストーリィは少し異なるが、ポピュラーなドラマです。平清盛に可愛がられた僧侶が、逆に清盛暗殺を企てたわけです。 |
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| | その計画がバレて、今の硫黄島(昔は、鬼界が島)へ島流しにされています。 ここでも俊ェの鼻っ柱は強いわけです。在る時、恩赦があって、罪人が国へ帰ることになりますが、一人、俊ェだけは赦免状に名前が載っていない。 そんなバカな!俊ェの心は喜びから一転、奈落の底へ。これと対象的に、自分の同僚は喜びを隠しながらも俊ェに慰めの言葉を残し、去って行く。 あとに一人、残る俊ェの目からは、仲間の姿が海上に消えていって・・・・・。 どうですか?想像してみて下さい。俊ェの心の移り変わりを。
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| 4. | 現代のプロセス指向心理学ですヨ。「俊ェ」を平安時代の古物と言うなかれ。 俊ェの心の移り変わりの過程は現代ではプロセス指向心理学を語っているようなものです。 プロセス指向心理学は今から60年前のアメリカの心理療法家のアーノルド・ミンデルが創始しています。 それが1,000年前の日本の能で演じられている − 驚嘆しますネ。
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| 5. | (さて、池水俊ェは見事、俊ェ僧都(そうず)になりきれるか)俊ェを演ずる池水をもう一人の池水が観ていないとダメだぞ − 私の師匠の島村明宏氏です。ケイコのときに教えて頂ける言葉はまことにこのまま人生の示唆になっています。やっぱり、一つの事に集中的に打ち込むことが大事ですネ。そして感情におぼれないこと。 |
| |  | 11月3日、石川県立能楽堂(出羽町・兼六園横)で13:30〜が俊ェの出番。俊ェの私が素人で、あとの出演者は全て玄人です。人間国宝が鼓を打ちます。3日は俊ェになりきろうと思っています。お時間があれば県立能楽堂へ来て下さい。 |