税理士法人 宮崎会計事務所
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税理士法人 宮崎会計事務所 |
マンション管理会計の現状と改革についてご説明します。
"物言えば唇寒しマンション哉"
どなたも経験をお持ちのことと思います。
日本の社会は農耕民族の末裔のためか、村社会を大事にします。マンションは建物こそ高層あり最新設備ありでしょうが、そこに住む血の通う生身の人間は、お互いに極めて保守的なのです。
60戸、100戸の狭い社会で何か理屈を言おうものなら、冷たい目で見られたり精神的村八分になったり子供までイジメに遭ったりします。
やはり日本は外圧でないと変わらない国です。黒船が浦賀にやって来て開国となり、マッカーサーが来てやっと民主主義になった国です。
単独の1棟毎の改革とか企業内改革など、できる話ではありません。
早い話が、日本のISOはほとんどが義理や営業用ISOであることは、皆様もご承知でしょう。
マンション管理適正化法第74条によれば、マンション管理を管理組合から再委託する行為の制限として
「マンション管理業者は管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、これを一括して他人に委託してはならない」とあります。
この、一括委託を否定した基幹事務とは何かというと、
「管理組合の会計の収入及び支出の調定、マンションの維持又は修繕に関する企画又は実施の調整をいう」(同法第2条−6)
国土交通省の作ったマンション管理委託契約書では上の法律を拡大解釈して「事務管理業務」全体の第三者委託を禁じています。
これは一見、マンション管理業者に居住者・組合に対して責任を持たせる手段のように見えますが一方では特定業者への委託の拘束を強化する作用にもなっていると言えるのではないだろうか。
組合側からみれば、多少の不満でも辛抱しなければ・・・となるのではなかろうか。
会計を独占する法律があることなど、皆さんご存じでしたか?
今日、マンションのストックは440万戸、日本の人口の10%、1200万人が暮らしている施設です。
10年後には昭和40年の建物が老朽化して建て替えを必要とするものが毎年100万戸にものぼる見込だそうです。
1棟の建物が平均では60戸位と言われていますので、管理組合の数は7万程度存在するわけです。これら大小とりまぜて7万管理組合の約70%が全部を管理会社に委託、一部委託が15%くらいですから合計85%、約6万の組合は管理会社の世話になっているのです。
次に財政的規模でみると、1戸あたり月に管理費13,000円、修繕積立金10,000円、駐車場利用料など1,000円程度のようですから、月平均24,000円、60戸のマンションが1年に積み立てる額は
管理費 13,000 × 60 × 12 = 9,360,000円
修繕積立金 10,000 × 60 × 12 = 7,200,000円
駐車場利用料 1,000 × 60 × 12 = 720,000円
合計 17,280,000円
となります。
中でも修繕積立金は築後10年〜15年はほとんど使いませんので、10年で7200万、15年で1億円以上のストックとなります。
これを管理する管理組合の会計は、ほとんどが内容の点検を受けることもないだけでなく、管理会社にもよるでしょうが、私の過去の経験で見る限りあまり信用できないものであったと思います。
たとえば複式簿記に拠っていないもの、貸借対照表がないもの、区分経理がされていないもの、極端な例では、前期繰越金額が過去7〜8年にわたって帳簿と決算書で不整合というものまでありました。
どうしても外部監査が必要です。個別・具体的に監査と指摘によって会計のレベルを上げていくことが期待されています。
“会計人の怠慢である。”
マンション管理適正化法は、平成12年12月8日に議員立法により成立した法律なのですが、この問題に熱心に取り組まれた国会議員の方々の意図とは裏腹に、業者団体経由の指導システムがきっちりと法律に埋め込まれています。決して抜本的改正ではなく、業界にもそれなりのエサが撒かれています。
業者団体経由の業界指導は、まさに55年体制(実際は45年戦後体制)の名残にすぎません。
マンション管理も、大阪市やカネボウと同じく、外部の目に実体をさらす以外に改革はできないのです。
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