(1)実効税率の水準我が国の実効税率は諸外国と比べて極めて低い状況にあり、個人所得課税の本来機能の回復の観点からは、課税ペースや税率構造の見直しにより、その水準を引き上げていくことが今後の課題となる。
(2)課税ペース広く公平に負担を分かち合うとの観点から、課税ペース縮小の原因となる非課税所得、各種控除のあり方を議論することが重要である。
(3)税率構造- 個人住民税において所得割の税率のフラット化が行われる場合には、所得税においては所得再分配機能を適切に発揮できるよう、また、個々の納税者に係る国・地方を通じた税負担の変動を極力抑制する観点から、税源移譲のために10%よりも低い税率区分を設ける必要がある。
- 最高税率については、今後、消費税を含めた税体系全体の見直しが行われる場合には、その水準の当否について改めて検討する必要があろうが、個人住民税とあわせて50%という現在の水準は、個人の勤労意欲・事業意欲の点から見て基本的に妥当なものと考えられる。
- 実効税率の水準を引き上げる場合には、現在の最低税率のブラケットの幅を狭めていくことが必要となろう。
当調査会においては、これらの課題に係る具体的な対応について、今後、更に検討を行っていくこととする。国民各層においても、個人所得課税のあり方について積極的に議論が行われることを期待する。