税制改正(平成22年度)

    平成23年度 主要な税制改正

    法人税

    1.特殊支配同族会社の業務主宰役員給与の損金不算入制度が廃止されました

    一定の条件に該当する特殊支配同族会社がその業務主宰役員に対して支給する役員 給与のうち、給与所得控除額相当部分については損金不算入とする制度が廃止されました。
    (平成22年4月1日以後に終了する事業年度から廃止されます。)

    2.グループ法人税制が創設されました

    100%資本関係にある法人間の取引について、資産の譲渡損益をその資産がグループの外に移転するまで繰り延べるなどの制度が新設されました。
    (平成22年10月1日から適用。ただし、例外があります。)

    3.解散による清算所得課税が廃止されました

    法人の解散による清算所得課税が廃止され、清算中の所得に対しても通常の所得課税を行うこととなりました。それに伴い、期限切れ欠損金の損金算入制度を整備する等の所要の措置が講じられました。
    (平成22年10月1日以後に解散する法人について適用。)

    4.租税特別措置等の延長・廃止
    • 試験研究を行った場合の増加試験研究費に係る税額控除(増加型)または平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除(高水準型)を選択適用できる特例の適用期限が、平成24年3月31日まで2年延長されました。

    • 中小法人の交際費等の損金不算入制度の特例(定額控除限度額600万円)の適用期限が、平成24年3月31日まで2年延長されました。

    • 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例(使途秘匿金支出額の40%重課)の適用期限が、平成24年3月31日まで2年延長されました。

    • 中小企業者等が取得価額30万円未満の減価償却資産を取得した場合には、その取得価額全額(年合計300万円が限度)が損金の額に算入される即時償却制度が平成24年3月31日まで2年延長されました。

    • 中小企業者等が一定の設備投資を行った場合には、特別償却又は税額控除の適用を受けることができる中小企業投資促進税制が平成24年3月31日まで2年延長されました。

    • 情報基盤強化税制が平成22年3月31日の適用期限をもって廃止されました。

    • 中小企業倒産防止共済法の改正により貸付限度額が8,000万円(現行3,200万円)に引き上げられることに伴い、損金算入できる掛金総額の限度額が800万円(現行320万円)に、掛金月額の限度額が20万円(現行8万円)に引き上げられます。適用時期については、中 小企業倒産防止共済法の改正の施行とともに、損金算入限度額の引き上げが行われます。



    所得税(住民税)、資産税

    1.扶養控除が見直されました

    子ども手当の創設及び高校の実質無償化に伴い、扶養控除の対象とされる扶養親族の範囲の見直しが行われました。

        (改正前) (改正後)
    年齢 内容 控除額
    0〜15歳 扶養控除 38万円 廃止
    16〜18歳 特定扶養控除 63万円 38万円
    (扶養控除)
    19〜22歳 特定扶養控除 63万円 63万円
    (特定扶養控除)
    23〜69歳 扶養控除 38万円 38万円
    70歳〜 老人扶養控除 48万円 48万円
    同居老親等加算 10万円 10万円

    ●個人住民税についても、同様の措置が講じられます。
     ・扶 養 控 除 (16歳未満)    : 33万円 →   0円
     ・特定扶養控除 (16歳から18歳) : 45万円 → 33万円
    (平成23年分の所得税から適用。個人住民税は平成24年度分から適用。)

    2.同居特別障害者加算の特例が見直されました

    年少扶養親族に係る扶養控除の廃止に伴い、同居特別障害者に不利益が生じないよう、扶養控除または配偶者控除の額に35万円を加算する特例措置が、同居特別障害者に対する障害者控除の額を75万円(個人住民税53万円)に引き上げる措置に改められます。
    (平成23年分の所得税から適用。個人住民税は平成24年度分から適用。)

    3.少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置が創設されました

    上場株式等に対する10%軽減税率が廃止される平成24年以降、非課税口座内で管理する少額上場株式等に係る配当所得や譲渡所得等について、非課税とする制度が創設されました。

    項  目 内  容
    非課税対象 非課税口座(注)内の少額上場株式等の配当、譲渡益
    各年の非課税投資額 毎年、新規投資額で100万円を上限
    非課税投資総額 最大300万円(100万円×3年間)
    保有期間 最長10年間(途中売却可能)
    口座開設数 年間1人1口座(毎年異なる金融機関に口座開設可能)
    開設者 その年1月1日において満20歳以上の居住者等/td>
    口座開設期間 平成24年から平成26年までの3年間

    (注)非課税口座とは、非課税の適用を受けるため一定の手続により金融商品取引業者等の営業所に設定された上場株式等の振替記載等に係る口座をいいます。

    (平成24年1月1日以後に支払いを受けるべき非課税口座内上場株式等の配当、及び譲渡について適用)

    4.生命保険料控除が改組されました

    平成24年1月1日以後に締結した保険契約等に係る生命保険料控除は、その適用限度額が 次のとおりとなり、各保険料控除の合計適用限度額はそれ以前の契約と合わせて所得税12万円 (個人住民税7万円)となります。

    ≪改正後(適用限度額)≫

    一般生命保険料控除 所得税       40,000円
    個人住民税    28,000円
    個人年金保険料控除 所得税       40,000円
    個人住民税    28,000円
    介護医療保険料控除
    (新 設)
    所得税       40,000円
    個人住民税    28,000円

    ◆適用限度額◆
    所得税 ・・・・ 12万円
    個人住民税 ・・・ 7万円

    (平成24年分以後の所得税、及び平成25年度分以後の個人住民税について適用)

    5.上場株式等の取得費の特例が廃止されます

    平成13年9月30日以前から取得していた上場株式等を譲渡した場合に、実際の取得費に代えて、その上場株式等の平成13年10月1日における価格の80%相当額を取得価額とすることができる上場株式等の取得費の特例が、適用期限である平成22年12月31日をもって廃止されることとなりました。

    6.寄附金控除の適用限度額が引き下げられました

    平成22年分以後の所得税から、個人が受けられる寄附金控除の対象額が「5,000円を超える部分の金額」から「2,000円を超える部分の金額」に引き下げられました。



    贈与税・相続税

    7.暦年課税における住宅取得等資金の非課税措置が改正されました

    贈与税における暦年課税の基礎控除110万円とは別枠で、直系尊属(父母又は祖父母等)から贈与を受けた住宅取得等資金については一定の要件のもとで、非課税枠が拡充されました。

    適用対象者をその贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下の者(※)とした上、非課税限度額(改正前:500万円)を次のように引き上げます。

    平成22年中に住宅取得等資金の贈与を受けた者 ……… 1,500万円
    平成23年中に住宅取得等資金の贈与を受けた者 ……… 1,000万円

    ※住宅取得等資金の贈与を受けた日の属する年の1月1日において20歳以上である者。(20歳以上の要件は改正前も同様です。)

    (平成22年1月1日以後の贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用(平成23年12月31日まで)されます。ただし、平成22年中に住宅取得等資金の贈与を受けた者については、改正前の制度と改正後の制度とのいずれかの選択適用が可能です。)

    8.相続時精算課税における住宅取得等資金の特例が改正されました

    住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税に係る贈与税の特別控除の特例(特別控除の1,000万円上乗せ措置)が廃止されました。

    ≪改正後≫

      平成22年中の贈与 平成23年中の贈与
    特別控除(一般) 2,500万円 2,500万円
    特別控除(在宅) 廃 止 廃 止
    住宅非課税枠(※) 1,500万円 1,000万円

    ※前記7の「暦年課税における住宅取得等資金の非課税」規定と同様です。なお、当該非課税額は相続時の相続財産に合算されません。

    (住宅取得等資金に係る1,000万円の上乗せ措置は平成21年12月31日をもって廃止されました。ただし、贈与者の年齢要件に係る特例(贈与者の年齢が65歳未満でも相続時精算課税制度の適用が可能)は、平成23年12月31日まで2年間延長されました。)

    9.定期金に関する権利の評価方法が見直されました

    定期金に関する権利の相続税及び贈与税の評価について、現行の評価方法による評価額が実際の受取金額の現在価値と乖離していること等を踏まえ、評価方法が見直されました。

    区 分 改正前の評価方法 改正後の評価方法
    給付事由が発生している定期金 (例)有期定期金の場合
    次の@、Aのいずれか少ない金額
    @残存給付金総額×20%〜70%
    A年間受取額×15倍
    次のうちいずれか多い金額
    @解約返戻金相当額
    A一時金相当額
    B予定利率を基に算出した金額
    給付事由の発生していない定期金 払込済掛金等の合計額×90%〜120% 原則として解約返戻金相当額

    (1)給付事由が発生している定期金 次に掲げる定期金に関する権利に係る相続税又は贈与税について適用されます。

    (イ) 平成22年4月1日から平成23年3月31日までの間に相続・遺贈又は贈与により 取得する定期金に関する権利(当該期間内に締結した契約に係るものに限ります)
    (ロ)平成23年4月1日以後の相続・遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利
    平成22年3月31日までに締結された契約で、平成23年3月31日までの相続・遺贈又は贈与により取得する定期金の権利であれば改正前の規定が適用されます。ただし、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの間に定期金給付契約に係る変更があった場合には、変更のあった日に新たに締結された契約とみなされます。

    (2)給付事由の発生していない定期金
    平成22年4月1日以後の相続・遺贈又は贈与により取得する定期金に関する権利に係る相続税又は贈与税について適用されます。




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