つれづれ

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☆「まさか」と白銀坂

3月中旬、確定申告の終了が見え始めた頃、ある男性から電話があった。

「兄の部屋の書類片付けをしていたら、そちらの事務所の書類が出てきたので電話しました。」

「お兄さんて、どなたですか」

「Aです。そちらで確定申告してもらっていたのではないですか?」

「ハイそうです。毎年早く来られのに今年は遅いな~と思って電話したのですが、留守電になるので、入院でもされたのではないかと思っていました。」

「入院ではなく、昨年12月に突然亡くなりました。」

「エッ・・・まだ若かったですよね~」

「50代半ばでした。後日、書類を持って事務所に行きます。」と言って電話は切れた。

後日Aさんの弟さんが、コーヒーと書類を持って事務所に来られた。

「コーヒーを事務所で使ってください。」

「兄がパソコンで注文して、コーヒーや健康食品を定期購入していたらしく、しょっちゅう届くんです。パソコン開いて解約したいのですが、パソコンを開くパスワードが解らないので解約出来ないのです。株取引もしてたハズですが~・・・・・」

そうです、IDやパスワードが解らないと大変なんです。

篠原も経験があります。

篠原の場合、自分で設定したパスワードが解らないのです。

息子(次男)に怒られた。

「お父さん!!IDやパスワードはこれに書いて決まった場所に保管しなさい!!」と言われて手帳を渡された。

その次男と孫(小学生と保育園の男子)長男嫁、私の5人で3月末、白銀坂(しらがねざか)を歩いた。

白銀坂を知っている人もいると思うが、姶良市脇元から鹿児島市宮之浦までの石畳の残る旧街道である。

もう少し具体的に言うと島津ゴルフ場から、国道10号重富までの山道である。

以前篠原は、ゴルフ場に車を止め重富まで下山し、蕎麦を食べ車を止めてある場所まで登った経験があるが、今回は、島津ゴルフ場に送ってもらい、重富を目指して歩き始めた(下山を始めた)。

歩いた経験の無い家内は「山を下るだけだから簡単でしょう~30分もあればいけるんじゃない~」と簡単に言うが・・・・・・・・

石畳や景色を見ながらゆっくりと歩いて行く。

当日は、天気も良く汗ばむ気温である。

『到着したら冷たい蕎麦と冷たいビールだ!』と思いながら歩いていると、昼前にたどり着いた。

早速、蕎麦屋に駆け込むと20組待ちである。・・・・・・・

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☆春が来る前に

世間では、春の気配を感じられる様になってきたな~と思っている人も多いだろう。

世間ではと書いたが、税理士事務所では春を感じる前に越さなければならない確定申告と言う大きな山がある。

3月7日が頂上到達予定日なのだが6合目辺りでウロウロしている篠原は、到達できるかな~と思っている。

今年の確定申告のスタートは一月にかかってきた不動産屋さんの紹介電話からだった。

翌日、紹介のあった男性と面会すると、「すみません、確定申告の前に令和2年からの修正申告をしてください。」と言われた。

先日、修正申告は終わったが・・・・・・・・

この時期、事務所に来られる方も多い。

先日、来られた婦人は「篠原さん、うちの息子はシラスを売っているのだけれど申告難しいのよ~」と言われるので

「街に住んでいるのに、何処にシラス山を持っているんですか~」と篠原が質問すると

「山じゃなくて海よ~」との答え

「エエエ~~海ですか~」

 「そうよ!!あのウナギのさ~」と言われて理解できた。

「海で思い出したけれど、先日のテレビで漁師さんが、若い女性タレントに、鯖はあしが早いからと言ったら」

「鯖は泳ぐのが速いのですか~とそのタレントが言ってたわよ~」

などと確定申告には無関係な話を賑やかに沢山して帰っていかれた。

例年申告に来られる方が来られないと『入院されたのだろうか?まさか亡くなった訳でもないだろうに~』などと心配してしまう。

そんな時に来られた初老の男性。

「篠原さん相続の事を教えて、俺の軽自動車みたいな脳ではよく解らないんだよね~」

「兄の家のことなんだけど、甥っ子、姪っ子で色々と揉めててね~」

「俺の父親の相続時はそんなに揉めなかったのに・・・・・」

「大した遺産がなかったから揉めなかったんだと思うけどね~」

「父親から受け継いだ遺産はなかったけど、父親から受け継いだ遺伝はあったな~」

「遺伝て何ですか?・・・・・」

「ほら、糖尿病の薬と高血圧の薬を飲んでいるの知っているでしょう。」

「これは、父親から受け継いだ遺伝ですよ。受け継ぎたくなかったけど、遺伝残すなら遺産残せ~と言いたいよね~」

「そうそう、甥っ子と姪っ子だけど、甥っ子の言う事がどんどん変わって本心が解らない

人の心を写せるカメラがあればいいのに~と姪っ子がボヤクのよ~」

「人の心が写せるカメラ、どこかに売ってませんか~」

「そんなカメラある訳ないか~・・・・・・・」


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☆キャッシュレス

昨年末、飲み会の割り勘に初めてQRコード決済を利用した。

スマートフォンのアプリを開いて、LINE(ライン)を介して幹事に送る。

届いたか心配で、本人に確認するところが「アナログ世代」か

一方、今の学生たちははうまく使いこなしているようだ。

<お小遣い LINEでねだり ペイを待つ>(サラリーマン川柳)。

お年玉もネット経由を望む子供が増えているらしい。

2023年の日本のキャッシュレス決済比率は約4割だった。

新型コロナ過に人の往来や現金のやり取りが敬遠されたことで一気に進んだという。

平均1500円程度の決済が増えているというから、日常的な利用が定着しつつあるのだろう。

便利さや手軽さが魅力だが、親には心配も募る。手持ちの現金でやりくりする経験がなければ、金銭感覚が育たないのではないか。スマホやカードさえあれば、何でも買えると思ってはいないか。

キャッシュレス決済比率が9割超の韓国では、多重債務やカード破産が増えていると聞く。日本でも匿名で利用可能なサービスを悪用した事件が相次ぎ、若者が加担するケースも目立つ。

5年前の南日柳壇にこんな句があった。

<年金を 新札に替え 孫を待つ>(福元雅)

家族が集まる正月である。せめてお年玉ぐらいは手渡ししたい。

とびきりの笑顔と「ありがとう」が返ってくれば言うことはない。


2025年1月3日南日本新聞、南風録に記載されていた記事である。

篠原も「カード、スマホで予約支払ができるようになる」が今年の目標の一つである。

昨年、長男と海外旅行をした時、全てがカード決済だった。

長男が、タイのホテル内にあるATMに自分のカードを入れて現地の通貨を引き出し、スマホでタクシーを呼び、支払も終わっている光景を見た。

イギリスもドイツもカード決済である。(旅行に行く前に長男の口座に資金を振り込んでおいたので、長男がカードで決済してくれた)

通常の支払は、現金しか使用しない自分にとって衝撃であり、『自分は時代遅れで化石だ』と思ったのが理由である。

帰国後、自分の管理している通帳から支払するデビットカードを作成した。(家内が管理している口座引き落としのカードを使用すると、忘れた頃に使用目的を質問されるので)スマホで航空券やトッピーの予約をして、カードで決済することも練習中であるが、不慣れな篠原は時間がかかるし、画面を見ていると疲れる。

以前ように旅行会社に電話して、会話しながら予約や発券をしてもらう方良いと思うが、スマホに向かい無言で操作する事が合理的なんだろうが・・・・会話の無い世界だな~

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☆年末の風景

今日は1月5日、自宅で「つれづれ」を作成している。

いつの間にか新しい年(令和7年 2025年)になってしまっている。と言うのが実感であるが、今年も「つれづ

れ」君をよろしくお願いいたします。

昨年は、第三コーナー(10月以降)を回ってから忙しかった。

映画も見に行っていない。(昨年は、19本しか見に行っていない。その前の年は25本)

昨年末はクリスマスの感覚も無く、正月が来るという気分でも無かった。

12月25日篠原は、奄美空港発のバスの中にいた。午後から仕事で当日は、奄美泊である。

奄美のバスに久しぶりに乗った。空港から市街地までノンストップで移動すると、思っていたら、バス停ごとに停車

する乗り合いバスである。

『何時ものようにレンタカーを利用すべきであった~~時間も予想以上にかかる・・・・これでは昼食の時間もない

~~~』と思いながら、ケイタイで明日の搭乗券画面を開くと、何かおかしい・・・・欠航と言う文字が見える。

『天気も良いし、予約もしているのに何が欠航だ~~』と思いながら詳しく見ると、料金返金、予定変更の文字が見

える。

さらに、下のほうを読むと、明日10時40分奄美発は機材繰りの関係で欠航します。と表示されている。

な、な、な、な・・・・何い~~篠原はうろたえる・・・どうすれば良いのよ~~誰に連絡すればいいんだよ~初め

ての事なので対処の仕方がわからない。

少し落ち着いたところで、明日、空港カウンターで対処してもらうか、今、手に持っているケイタイで対処するしか

ないと気付く。

ケイタイでJALのアプリを開いて、明日の予約状況を確認すると8時45分発残り座席1を見つける。

これだ!!と思い、早速予約手続きを開始するが、不慣れな篠原には大変である。

それでも、予約を確定させると予約番号がスマホに表示されたので、フウ~とため息をつくとバスは降車予定のバス

停の近くまで移動していた。

翌朝、7時9分のバスで空港に移動し、空港の自動チェックイン機で手続きしようと思い、スマホを開くと昨日表示さ

れていた予約番号が画面から消えている。

画面の下を見ると、システムが混雑していますので、後から接続してください。

と記載されている。ハテ・・・・・???????????(後で聞いた話だがJALにサイバー攻撃があったらし

い~)

結局、カウンターで搭乗券を発券してもらい、何とか帰って来る事ができた。

スマホやPCで予約し、カード決済する手続きが合理的で主流なのだろうが、不慣れな老人には使い勝手が悪い(分

からない)な~~と感じる。

今年は、そういう手続きになれる為に、あちこち出かけようと思っている。

そして、正月休みになった12月29日篠原はインフルエンザに罹患し寝込んだ。

篠原家の年中行事である餅つき大会(昔ながらに杵と臼で餅をついている)にも参加せず

悪夢にうなされていた。