
ホームページの大幅更新に伴い、新企画 「所長のひとりごと・・・」 をスタートいたしました。
日々の出来事の中で改めて気づいたことや心に残ったことを、肩の力を抜いてお届けしてまいります。
ちょっとした休憩時間の息抜きとして、気軽に読んでいただければ幸いです。
更新は不定期となりますが、温かく見守っていただけますと嬉しく思います。
第4回 人たらし 2026年1月17日
今年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』がスタートしました。豊臣兄弟には、明るさ・積極性・機動力といったイメージがあり、これからの展開がとても楽しみです。
大河ドラマ、とくに戦国時代を扱う作品では、視聴者それぞれが自分の興味に応じた“着目点”を持って楽しむものだと思います。戦国武将が好きな人、城郭に魅了される人、甲冑の造形に惹かれる人など、見どころは実に多様です。
その中で私は、「人たらし」という視点から作品を見ていきたいと考えています。「人たらし」という言葉には、愛嬌を振りまき、口先だけで他人を丸め込むような否定的なイメージもあります。しかし私は、もっと前向きな意味で捉えたいのです。
すなわち、主君・信長の目指すものを深く理解し、その実現のために何が必要かを考え、自らの利益を脇に置いてでも、相手の心をつかみ、立場を尊重しながら提案し、味方へと引き込んでいく力。これこそが「人たらし」だと思います。
一つの判断が命取りになる戦国の世においては、心から信頼されなければ誰もついてはこないでしょう。
これからのドラマの中で、兄弟がどのような場面で、どのような行動によって周囲の人々や敵を動かし、ひいては時代そのものを動かしていくのか。そして、どのようにして「人たらし」と呼ばれる存在へと成長していくのか。そうした点に注目しながら、物語を楽しみに見ていきたいと思います。
第3回 固定観念を破る話 ②
2026年1月5日
「固定観念を破る」と聞いて、現代ではまずドジャースの大谷翔平選手が思い浮かびます。投打二刀流がメジャーで通用するはずがない。日米のプロの評論家や現役選手、多くの野球ファンが思っていたはずです。しかし、これまでの大活躍でその固定観念を見事に打ち破りました。
日本の歴史上で「固定観念を破る」人物といえば、私は織田信長を挙げたいと思います。出自にとらわれず能力本位で人材を登用し、常識外れともいえるお城を築き、比叡山を焼き討ちするなど、他の戦国武将が踏み切れなかった数々の事(改革と呼べるかどうか疑問なことを含め)を実行しました。
そのような数々の逸話の中で私が注目したいのは、天下統一を目指す過程で本拠地を次々と移した点です。自分が生まれた城や幼少時代のお城を除いて、那古野城→清州城→小牧山城→岐阜城そして安土城と自らの意志で拠点を移し続けました。しかも、家臣とその家族までも丸ごと引き連れて移動するのですから、当時の社会状況を踏まえれば、その負担はまさに想像を絶する規模でした。
「天下布武」という大目的の前では固定的な本拠地は必要なかったのでしょう。しかし、そこまで徹底して自らを変革できるかと問われれば、凡人には到底真似できないことです。
第2回 固定観念を破る話 ①
2025年12月22日
固定観念を破る話で、ずっと気になっていた話がありました。
何十年か前の記憶で正確とは言えませんが、大学の心理学の授業において紹介された話は、たしか次のような内容でした。
『ある歴史上の人物の幼少期に仲間と遊んでいる際、仲間の一人が水の入った大きな甕(かめ)に落ち、溺れそうになってしまった。ほかの子供たちは驚いて逃げてしまったけれど、その人物は冷静に石で甕を割り、水を流して子供を救った』という話です。
当時の常識からすれば「水甕は大切なものだから壊してはいけない」と考えるはずが、躊躇せず甕を壊すという非常識な行動で人命を救ったことに深く感動し心に刻んでいました。
しかし、それが誰の逸話なのかが思い出せずにいました。最近になって、AIに尋ねてみたところ、中国の宋の時代の大政治家、司馬光という人物のエピソードで、「破甕救児(はおうきゅうじ)」という逸話なのだと分かりました。
「AIを使用してみることは私にとっては難しいこと」という固定観念を破って尋ねてみたところ、長年の疑問が解けたのです。
ちなみに、心理学の授業では、この話以外の内容はまったく記憶に残っておりません。
第1回 先憂後楽
2025年12月8日
私は歴史が大好きで、歴史に学ぶことを大切にしています。先日視聴していたテレビ番組で、江戸時代、水戸藩二代藩主・徳川光圀(黄門さま)が小石川後楽園の「後楽園」と命名したという話が紹介されておりました。命名の際、光圀が招いた中国・明の儒学者、朱舜水(しゅ・しゅんすい)が助言したとも伝えられています。
この「後楽園」という名は、中国・宋代の范仲淹が記した『岳陽楼記』の一節「先天下之憂而憂、後天下之楽而楽」に由来します。「人々の憂いを先に背負い、楽しみは後にする」という為政者の理想を示した思想であり、水戸光圀公も大切にしたとされる考え方です。この言葉に改めて触れ、会計に携わる私たちにとっても大切な姿勢であると再認識しました。
お客様の不安に先回りして向き合い、未来への一歩を共に支えること。事業が前進したその時にこそ喜びを共有したい。小さな事務所ではありますが、誠実さと堅実さを積み重ね、これからも安心を届ける伴走者でありたいと考えています。