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今月の経営アドバイス

ワンポイントアドバイス4


                                                 3PL(物流一括請負会社)の活用法

                                                   経営コンサルタント
                                                         永田会計事務所顧問 志村 和次郎

 3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)とは、保管や配送、荷役、輸出入、物流コンサルといった個別の物流サービスだけではなく、資材調達から生産、販売といった物流全体を一括して請負い、その最適化・効率化を実現するサービスである。
 ネット通販市場の拡大や企業による物流効率化の推進といった外部環境の大きな変化を起点として、今ほど物流が注目されている時代はない。物流サービスの向上や物流コストの削減が企業の重要な経営課題として注目され、3PL事業者は1つの解決策を提供する物流企業として重要な役割を担っている。
 日本で1990年代後半以降認知された3PLの市場拡大は顕著であり、2014年度の市場規模は2兆2490億円と2005年度と比べて2倍超に成長している。(3PL白書2015)
 物流業者はトラック・倉庫設備など効率化し、いかに荷主から利益を上げるかということを考えるため、必ずしも荷主側に立った提案を行っていないことがある。これに対し、3PL会社は自社の設備などに関係なく客観的に物流のコーディネートを行うことでベンダー、バイヤ双方に最適な物流体制を提案することができる。特に効果的なのはICTを駆使したデータベースの構築から倉庫システムや輸配送システムなど運営.管理から・配送・倉庫内作業などの物流情報とサービスを提供することにある。
 3PL事業者が荷主から物流を一貫して請け負う高品質のサービスであり、荷主企業の物流システムを効率化することで、荷主の物流コストを削減したり、物流システムの効率化をはかることに目的がある。
 その受託業務として輸送・保管といった基本的な機能に加え、ICTを活用した情報処理、受発注の代行、返品処理、さらには配送、在庫拠点の立地や物流ネットワークの設計、カスタマーサービス窓口の代行など、さまざまな業務のアウトソーシングがある。
 さらに、市場の拡大とともに、中小企業の荷主企業が3PL企業へ期待するのは、効率化・コストダウンの提案力やSCM(サプライチェーンマネジメント)への対応はもちろんのこと、物流だけでなく、キャッシュフローへ連動するIT化、情報システムの整備である。
 経営資源が不足する中小企業にとって、3PL事業者を活用することは、自社の貴重な経営資源を基盤事業へより集中させることができ、コスト低減につながり、経営効率化策として有効な手段である。また、3PL業者から連絡、交渉、契約、支払などの事務処理が軽減され、継続的な物流事務効率の改善につながる。
 このような利点がある一方、実際の現場運営において、必要な情報が伝わりにくいといった情報伝達や現場の運営管理に懸念が生ずる場合がある。そして緊急時の迅速な対応として、たとえば顧客からのクレームや輸送中の事故・トラブルや代品を手配して出荷するなど緊急対応、異常処理の問題がある。これらの問題点は自社で物流を行う場合も当然、発生することであり、細かな管理が行き届かない点について、できるだけ詳細に事前の話し合い、取り決め、覚書を締結しておくことが望ましい。
 もう一つ、3PL業者との連携で、付加価値を上げそうなのが、在庫、物流と資金フローをつなぐ資金の効率化である。金融庁では、ABL(動産・売掛金担保融資(Asset Based Lending))の積極的な活用を推進することにより、中小企業等が経営改善・事業再生等を図るための資金や、新たなビジネスに挑戦するための資金の確保をはかる施策を推進している。3PL業者の介在によるABLやファクタリング(売掛金譲渡)などアセットファイナンスとの連動は経営改善にプラスになる。(※アセットファイナンスについては別項で述べる)
 ヤマト運輸グループのABL(売掛債権・動産担保融資)は倉庫で預かっている得意先の商品を担保にした企業向けのファイナンスであり、売掛債権、在庫の早期キャッシュ化や在庫の効率化に成果をあげている。
ヤマトと得意先が共有するデータベースのシステム構築・運営管理サービスはヤマトと得意先企業の間では、物流・倉庫企業を介して「売買情報」として納入倉庫の存庫情報やピッキング情報(発注情報)をリアルタイムで共有することにより、物流業務について貨物の所在などの「輸送情報」などをリアルタイムで共有する。その結果、ABLの金融システムは円滑な運用が可能になる。
 また、電機通信業界など業界ごとに、あるいは業界の壁を超えた3PLがこの情報を統括し、新たなサービスを提供するキーワードになる。このように、今後、3PLの市場拡大と機を同じくして、3PLの倉庫情報を活用したABLも急伸長する可能性を秘めているといえよう。

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