業務品質・ISO・5S
5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)は製造業ではおなじみの概念です。
当事務所では業務品質の基本は『2S(整理・清掃)プラス直角・平行』にあると考えています。
『2S+直角・平行』はISOや内部統制の基本ともなるものであり、製造業のみならずオフィスにおいても有効であると思います。当事務所の場合、毎日の清掃のほかに毎週末の20分清掃(デスク・PC・書棚中心)の他に毎月清掃(窓枠・壁・天井・玄関先等)を実施しています。
オフィスの細部まで清掃を実施すると業務処理においても細部に気を配ることができるようになります。
当事務所は会計事務所としては珍しいISOのコンサルティングを行っています。そこでISOについての基本的な考え方のいくつかをご紹介します。
●ISOは理論的な枠組みであるが、現場で使うためにはかなり工夫が必要。
●ISO規格には現場に適合しない不備があるが、改正は遅れがち。
●ISOのマネジメントシステムは会社によって全く異なるべき。特に、大手と中小で同じ文書体系になることはありえない。
●現場における柔軟性が失われないように文書化は最小限にしなければならない。
●書店で入手できる書籍にかかれている文書類でそのまま使用できるものはほとんどない。
●ISOの認証取得を目的にするのではなく、ISOで経営成果を出すことを目的としなくてはならない。
ISO品質マネジメントシステムの根本にあるのは「品質方針」です。
ところが多くの企業ではこの品質方針が抽象的なものになっており、実務の現場において参照すべき基準となっていない場合が多々見受けられます。
品質方針はマネジメントシステムの目的となるべきものであり、これが抽象的に過ぎると単なるお題目となる恐れがあります。
そこで当事務所では実践的な品質方針を定めて実務に利用しています。
専門サービスの品質方針
①諸官庁等に提出する各種文書等が適法であり、かつ調査等においても十分説明可能な水準にあること
②顧客にとって必要もしくは有益な専門サービスが適切な時期に適切な水準において提供されること
③提供される専門サービスについて顧客の理解と満足が得られていること
付則
1、専門サービスとは専門知識を活用して顧客のニーズ・期待にこたえる問題解決を行うものであること
2、専門サービス提供においては専門家としての「正当な注意義務」の水準を維持すると共に最善の努力を払うこと
3、提供する専門サービスに見合った報酬を請求すること
4、本方針を基準として、その品質を損なうものをリスクとして網羅的に抽出し、適切な管理を行うこと
5、品質管理活動は、その権限と責任に応じて各人の自主的活動として展開されており、かつ継続的な改善が行われること
6、専門サービスの提供は法令・各種規程等を遵守して行うこと
7、専門サービスの提供を通じて各人が専門家として成長する義務を負うこと
8、本方針は定期的に見直されること