就業規則の制裁条項に「出勤停止は、始末書をとり7日以内の出勤停止とし、この間の賃金は支給しない」と規定しています。この場合、3日以上の出勤停止処分をすると、賃金総額の10分の1を超える減額になりますが、減給制裁の制限に触れるのでしょうか。
3日以上の出勤停止処分をした場合、賃金が控除されるから、これは1賃金支払期における賃金総額の10分の1を超える減額になり、労基法第91条に抵触しないかとの質問ですが、出勤停止は、この期間中、賃金が受けられないのは制裁として当然の結果で、労基法第91条とは関係ありません。
[行政解釈]
就業規則に出勤停止及びその期間の賃金を支払わない定めがある場合において、労働者がその出勤停止の制裁を受けるに至った場合、出勤停止期間中の賃金を受けられないことは、制裁としての出勤停止の当然の結果であって、通常の額以下の賃金を支給することを定める減給制裁に関する法第91条の規定には関係ない。
減給は就労を継続させながら、本来ならば受けるべき賃金から一定額を差し引くのに対し、出勤停止は制裁として一定期間就労を禁止し、その期間の賃金を支払わないものです。就労させないでその賃金を支払わないのですから、就労させておいて賃金を減額する減給とは根本的に相違します。したがって、3日以上の出勤停止処分をし、その額が賃金総額の10分の1を超えても、労基法第91条に抵触することはありません。
ただし、出勤停止期間については「公序良俗の見地より当該事犯の情状の程度等により制限のあるべきことは当然である(行政解釈)」というように、制裁事由と制裁との間の均衡を充分に考慮する必要はあります。