「子ども・子育て支援金」の徴収は、2026年4月分の保険料から開始されます。
保険料を翌月徴収している企業の場合、2026年5月支給の給与から天引きがスタートします。
支援金額の算定式は次のとおりです。
標準報酬月額 × 0.23%
この支援金は労使折半のため、上記で算出された金額を企業と労働者がそれぞれ半額ずつ負担します。
また、以下の点も重要です。
これらを踏まえ、企業としては、人件費への影響を事前に試算し、経営計画に織り込んでおくことが不可欠です。
また、支援金はすべての医療保険制度(被用者保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度)から徴収される仕組みとなっています。
2026年4月1日より、社会保険の扶養(被扶養者)認定ルールが大きく見直されます。
これまで多くの方が悩んできた「年収130万円の壁」に関する仕組みが、より分かりやすく、働きやすい制度へと変わります。
■これまでのルール
本人の年間収入が130万円以上になると、
・扶養から外れる
・自身で国民年金・国民健康保険に加入する必要がある
という運用でした。
繁忙期の残業などで一時的に収入が増えただけでも、急に社会保険料の負担が発生し、手取りが大きく減るという問題があり、「働き控え」の原因にもなっていました。
■2026年4月からの新ルール
扶養認定は「実際の年収」ではなく、労働契約に基づく「見込み年収」で判断されます。
今回の制度改正により、働き方に合わせた柔軟な扶養判定が可能になり、これまで以上に安心して働ける環境が整いつつあります。
国税庁は、令和8年4月施行の消費税法改正を受け、「消費税法改正のお知らせ」を公表しました。
今回の改正では、事業者の皆さまに関係する以下の5つの項目について見直しが行われています。
【主な改正内容】
各項目の概要は、国税庁の公表資料にて確認できます。
国税庁:消費税法改正のお知らせ
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/pdf/r08kaisei.pdf
また、国税庁は、インボイス制度の経過措置見直しなどを解説した「令和8年度税制改正特集ページ」を公開しています。
3割特例の内容、簡易課税制度への移行、7割・5割・3割控除のポイントなど、実務に直結する重要事項が整理されています。
国税庁:消費税インボイス制度特設サイト
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
自動車通勤手当の非課税限度額は、令和8年4月から大きく拡充され、さらに「駐車場代」も月5,000円まで非課税として加算できるようになりました。
●自動車等通勤手当の非課税限度額が引き上げ
特に片道65Km以上の⻑距離通勤者区分が新設され、⾮課税枠が⼤幅に拡⼤しました。
(片道2㎞以上〜65㎞未満の区分間は変更なし)
距離区分(令和8年4⽉〜)
| 片道距離 | 非課税限度額(月額) |
|---|---|
| 65㎞以上75㎞未満 | 45,700円 |
| 75㎞以上85㎞未満 | 52,700円 |
| 85㎞以上95㎞未満 | 59,600円 |
| 95㎞以上 | 66,400円 |
●駐車場代が月5,000円まで非課税に(新制度)
【非課税になる条件】
・通勤のために駐車場を利用している
・従業員が駐車場代を負担している
・会社がその駐車場代を支給している
・駐車場が勤務先または駅周辺など「一定の要件」を満たす場所にある
企業側は改正にともない、給与ソフトの設定変更や駐車場代の扱いの整理、社員の通勤距離の再確認、就業規則・通勤手当規定の見直しといった実務での見直しが必要となりますのでご注意ください。
国税庁は2026年9月から、基幹システム「KSK」を30年ぶりに刷新した次世代システム「KSK2」を本格稼働します。これにより、税務行政は紙中心からデータ中心へ大きく転換し、税務調査の精度とスピードが大幅に向上します。
■KSK2とは
KSK2は、申告書のデータ化・税目横断の情報管理・調査官のリアルタイム閲覧を可能にする新しい税務システムです。
紙提出であってもデータ化され、税務署内の情報連携がこれまで以上にスムーズになります。
■KSK2の3つのポイント
① 申告書のAI-OCR読み取り(紙提出でも自動データ化)
・申告書・申請書はAI-OCR対応の新様式に変更されます。
・紙で提出した場合でもスキャンされ、自動的にデータ化されます。
② 税目横断の「統合データベース」
税目ごとに分かれていた情報が一本化され、マイナンバー等で横断的に確認できるようになります。
・法人税と所得税の不整合がすぐに把握される
・相続税申告と所得・法人の動きが一目で分かる
・海外資産・暗号資産などの情報も突合しやすくなる
③ 調査官が現場でリアルタイムアクセス可能に
調査先でも必要なデータを即時に確認できるようになります
・調査のスピードが向上
・その場で追加質問が増える可能性
・事前準備の重要性がさらに高まる
■KSK2導入で税務調査はどう変わるのか
●調査件数は減少する一方、精度は大幅に向上
・AI分析と統合データにより、調査対象の選定がより正確になります
●不整合・異常値が自動検出される
・役員報酬と法人利益の不整合
・相続税申告と生前贈与・所得の不一致
・海外資産の動きと所得の乖離
●外部データとの突合も強化
・SNS、海外送金、暗号資産などの外部情報との連携も進みます
KSK2の導入により、税務署側のデータ分析が高度化し、申告内容の整合性がこれまで以上に厳密に確認されるようになります。
当事務所でも、KSK2対応を踏まえたチェック体制を強化し、引き続き皆さまの適正な申告と税務リスクの軽減をサポートしてまいります。
令和8年度の税制改正大綱には、現在、18歳以上となっているNISAの対象年齢を拡充し、NISAのつみたて投資枠の中に0歳から17歳も利用ができる「こどもNISA」が創設されることが示されています。
制度の概要(税制大綱ベース)
■対象年齢:0~17歳
■年間投資枠:60万円(→月5万円の積立イメージ)
■非課税保有限度額:600万円(→長期積立を前提とした枠設計)
■投資対象:長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託のみ
■非課税期間:無期限(18歳以降も継続)
■払出し:・12歳以降、こどもの同意があれば払出可能
・12歳未満は原則払出し不可(災害時など例外は払出可となる見込み)
■18歳到達時の扱い:自動的に成人NISAへ移行
→つみたて投資枠(年120万円)や成長投資枠も利用可能に
こどもNISAは、子どもの“時間”を最大限に活かしながら、利益を非課税で残し、しかも親のNISA枠を使わずに教育費を準備できる制度です。
長期・非課税・別枠という3つの強みが揃うことで、教育費づくり、金融教育、相続・贈与の実務まで幅広くメリットが生まれます。
令和8年度の税制改正大綱に、住宅ローン控除の延長と見直しが盛り込まれました。令和7年末となっている適用期限を5年間延長し、既存住宅の利活用を促進する措置や省エネ性能に応じた拡充と縮減が行われます。
■省エネ性能の高い既存住宅の拡充
省エネ性能に応じて、既存住宅の借入限度額が新築と同等の水準に引き上げられます。
■省エネ基準適合住宅の借入限度額を引き下げ
現在の省エネ基準適合住宅(新築・既存)の借入限度額は4,000万円ですが、令和12年以降に入居する場合から、借入限度額は2,000万円(子育て世帯等は3,000万円)に縮減とされています。
■令和10年(2028年)以降の新築の省エネ基準適合住宅は適用対象外
省エネ基準が「最低ライン」として義務化される流れや、新築住宅はより高性能(ZEH水準以上)を求める政策転換、既存住宅の流通促進を重視する方向性により、令和10年以降に建築確認を受けた新築住宅で、省エネ基準適合レベル(最低基準)の住宅は、住宅ローン控除の対象外となります。
既存住宅は省エネ性能に応じて支援が拡充される一方、新築の省エネ基準適合住宅は令和10年以降は住宅ローン控除の対象外となり、新築はより高性能住宅へ、既存住宅の流通も強化されます。