決算書の重要ポイント

決算書の重要なポイント

1、貸借対照表の重視

決算書は「貸借対照表と損益計算書」のことを言います。

「貸借対照表」は一定時点(決算日)の財産から債務を差し引いた純資産を表示したもので、会社が出発してから現在までの財務(金回り)状態を表現しています。

「損益計算書」は、一定期間(通常は1年間)の売り上げと経費を差し引いた収支(儲け)をグロス表示したものでです。

フルマラソンに例えると42.195キロメートルを目指して走っている一定区間のタイムを表現したものが損益計算書で、これに対してスタートから現時点まで走りこんできた選手のコンデションを表現したものが貸借対照表といえるでしょう。

税務では一定期間の損益を厳格に把握してこれをベースに税金を計算し、納税すればよいとする、損益計算書重視の考え方をいたします。

しかし、金融機関は、スタート地点からここまで走りこんできた選手の現時点のコンディションを評価することの方をはるかに重要と考えています。

これは経営者の目線と同様に感じられます。毎年、毎年の損益に一喜一憂するのではなく、現状の会社の健康状態を診断することの方がはるかに重要と考えるからです。

つまり金融機関にとっても、経営者にとっても損益計算書より貸借対照表がはるかに重要な決算書なのです。


貸借対照表で重視する勘定科目

1、現金及び預金(現在の安全性、将来の収益性)

2、純資産(過去の収益性)