2026年5月14更新

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インボイス制度の経過措置の見直しについて

令和8年5月1日

税理士 小野 貴裕

令和5年10月に始まった適格請求書等保存方式(インボイス制度)は、消費税の透明性を高める一方で、免税事業者との取引や新規登録事業者の負担が懸念され、さまざまな経過措置が設けられてきました。ここでは令和8年度税制改正で見直される経過措置を見ていきます。

仕入税額相当額のうち控除できる割合

まず、免税事業者など適格請求書発行事業者以外からの課税仕入れに関する経過措置です。これまでは令和8年9月30日まで仕入税額相当額の80%を控除でき、その後50%になるとされていましたが、改正により適用期限が2年間延長され、控除割合がより段階的に縮小される「753割控除」へと変わります。

具体的には、令和8年10月以降は70%控除、その後50%、30%と徐々に引き下げられ、最終的に控除なしとなります。この変更は令和8年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。 

納税額の2割特例

もう一つの大きなポイントは、免税事業者からインボイス発行事業者となった小規模事業者向けの「2割特例」です。この特例(納税額を売上税額の2割に抑える措置)は令和8年9月で終了しますが、個人事業者に限り、新たに「3割特例」が創設され、令和9年・令和10年の課税期間で納税額を売上税額の3割に据え置くことが可能になります。法人については終了となるため、移行準備が必要です。

今回の見直しは、制度の完全定着を進めつつ、急激な負担増を避けるための緩和措置と言えます。特に中小・小規模事業者にとっては、取引先のインボイス登録状況確認や自社の登録判断、来るべき本則移行に向けた準備がますます重要になります。

○詳しくは、柴田税務会計事務所 小野迄お尋ねください。