令和8年5月13日
税理士 柴田 幸男
相続と比べて、贈与の優れている点は自分のあげたい相手に贈与できることです。配偶者や子に限らず、お世話になった人や使い途の共感できる人に財産を渡したいと思うのは、一生かかって築き上げた財産を遺す者にとっては当然のことでしょう。また、相続とは原則として法定相続人又は遺言で指定した人に対する一方通行の財産の引渡しですが、贈与とはあげる立場ともらう立場の人が双方向で納得して行う財産の引渡しですから、生前に気持ちよく財産を引き渡すことのできる最高の方法ではないでしょうか。
また、せっかく自分の築いた財産を引き渡すのですから、生前のうちにその人の喜ぶ顔を見たいものですし、もらった人も生前のうちにお礼をいっておきたいものでしょう。自分によくしてくれた相手に対しては、お互いに生前にきちんと礼を尽くしておきたいものです。感謝の気持を込めて、プレゼントしてい人に贈与してみましょう。
何を贈与するかといえば、当然贈る相手が喜んでくれるものが一番よいでしょう。相続の時にもらうよりも、今からもらったら相手にとって役に立つもの、例えば、マイホームなどその人が心から欲しているものが喜ばれるでしょう。ぜひ相手の気持ちを汲んで、何がよいのか今だからこそ活用できるものを選んで贈与したいものです。贈与こそまさに”死に金”を”生き金”に変える魔法の杖といえるのではないでしょうか。
さらに、事業継承をしていくうえでどうしても引継がせなければならないものや、先祖から代々伝わるもので跡継ぎが子孫代々まで残していなければならないものもあります。これらのどうしても残さなければならないものこそ、お互いよく話し合ったうえで安心して任せることのできる人に、生前に贈与しておきたいものです。そうすれば、後顧の憂いなく全生を送ることができます。熟考を重ねたうえで喜ばれるもの、引継がせたいものの贈与に、果敢にチャレンジしてください。
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