令和8年8月7日
税理士 柴田 幸男
相続時精算課税と暦年課税の活用法Q&Aからの続き
賢い活用方法としては、大型の精算課税による贈与と、節税目的の暦年課税による贈与を併用するという組合せです。例えば、祖父から相続税評価額が2,500万円の賃貸建物の贈与を受け、精算課税を選択すれば贈与税はかからず、そこから生じる家賃(約500万円)は毎年の贈与と同じ効果があります。
一方、母からは毎年310万円の暦年課税による贈与を受けて、贈与税を20万円を毎年支払います。10年経過後は、家賃収入500万円×10年=5,000万円が祖父から移転しており、母から310万円×10年=3,100万円の贈与を受けると、合計1億100万円財産が移ることになります。ただし暦年課税の相続前贈与の加算と精算課税の累積贈与加算にはご注意下さい。
「どちらの制度を選ぶか」のポイント
(1)相続税がかかる人
1)精算課税を選択
基本的にこの制度を利用することにより、特に相続財産が減少するわけではない。
(イ)値上がりするものを贈与する。
(ロ)収益を生むものを贈与する。
(ハ)評価を下げてから贈与する。
(ニ)遺言書代わりに生前に財産分けができる。
(ホ)110万円以下なら贈与加算なし。
2)暦年課税を選択
相続税の実効税率との比較のうえ、有利となる金額を贈与する。
(イ)贈与の証拠を確実にするのが重要。
(ロ)長期にわたり計画的に贈与する。
(ハ)相続開始前7年内の贈与は加算されるので早期に実行。
(ニ)特例を活用して上手に贈与する。
〇相続税・贈与税についてのご相談は、柴田税務会計事務所 柴田までお尋ねください。